全東信の経営破綻から2カ月が経ちました。
対象の案件に投資した当事者以外はすでに忘却の彼方でしょうが、事件はまだ続いています。
そんな中、オルタナバンクが全東信案件に関する第5報を発表しました。

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全東信案件第5報のまとめ

全東信案件とは?
クレジットカードの決済代行業者である全東信が7月6日に経営破綻しました。
負債総額は1,151億円で、今年最大の倒産となっています。

全東信にはソーシャルレンディングのオルタナバンクとバンカーズが融資していました。
その資金を投資家から集めたのが全東信案件です。

プチ解説 案件とは?
投資家は全東信案件を通して全東信に資金を提供していました。
全東信の経営破綻により、投資家のお金が戻ってくるのか微妙な情勢となっています。

戻ってこない可能性も…

オルタナバンクが第5報を発表
情報発信の姿勢を評価
オルタナバンクは9月8日に全東信案件についての第5報を発表しました。
全東信案件に関するオルタナバンクの発信はこれで5回目です。
事件発生直後から、非会員も含めて誰でも見られる形でサイトで発信を続けています。
第1報以来、発信ゼロのバンカーズと対象的な対応です。

発信の姿勢は評価できる。
第5報はQ&A
第5報となる今回は全東信案件に関するQ&Aでした。
以下、内容を紹介します。
全東信案件はどれ?
投資家の資金を全東信に貸し付けたのは以下の6案件です。
他の案件への影響は?
オルタナバンクの案件で投資家のお金を全東信に貸している案件は上記6案件だけです。
今回の全東信の経営破綻の影響を受ける案件は上記6案件以外にはありません。
オルタナバンクの運営会社の経営にも影響はないとしています。

オルタナのお金を貸しているわけじゃないからね。
担保で回収できるのでは?
全東信案件の募集画面には「担保付」と表示されています。
であれば、担保を売って投資家のお金を回収できるのでは?との指摘です。

プチ解説 担保とは?
この指摘をした投資家は案件詳細ページをちゃんと読んでないですね。
全東信案件では投資家から集めたお金はオルタナバンクのグループ会社に貸し付けられ、グループ会社が全東信に又貸しする形を取っています。
担保が付いているのはグループ会社への貸付であり、グループ会社から全東信への貸付は無担保です。
全東信案件では全投信から担保は取っていないので、担保を売って資金を回収することはできません。

また、グループ会社への貸付は返済原資を全東信からの返済に限定するノンリコースローンです。
全東信がグループ会社に返済できない場合、グループ会社は自社の資産などを使って返済する義務はありません。
なので、グループ会社から回収することも不可能です。
リコースとノンリコースの違いは?
上述した通りです。
山田さんが銀行から資金を借りてラーメン屋を開店したとします。
これが銀行から山田さんへのリコースローンである場合、山田さんは自宅を売ってでも銀行に返済しなければなりません。
一方、返済原資をラーメン屋の収益とするノンリコースローンの場合、ラーメン屋が倒産したら返済しなくてOKです。

釈然としないなぁ。
なお、全東信案件の内、ID943ではグループ会社への貸付はリコースローンでした。

全東信から資金を回収できなくても、グループ会社は自社の資産を使って返済しなければなりません。
このため、ID943は当初の予定通り、8月12日に投資家に元本を償還しています。

プチ解説 元本とは?
プチ解説 償還とは?

助かった!
ノンリコース案件の償還はなぜ遅れているのか?
これも上述の通りです。
ノンリコースローンの案件ではグループ会社は全東信から回収した資金でのみ、オルタナバンクに返済します。

その全東信が経営破綻したため、全投信からいくら回収できるかは破産手続きが終わるまで分かりません。
現在は破産手続きが終わるのを待っている段階のため、投資家への償還が行えないということです。
元本はどれくらい戻ってきそうか?
上述の通り破産手続き次第なので、現時点では分かりません。
マイページで正常となっている理由は?
僕は全投信案件に投資していないので想像ですが。
マイページの運用予定表で全東信案件のステータスの欄に「正常」と表示されているようです。

その理由についてオルタナバンクは「表示につきましては、順次更新を進めておりますが、画面表示への反映には一定の日数を要する場合がございます。」としています。
自分の投資状況を確認する方法は?
上記のマイページの運用予定表で確認できます。
償還の見通しは?
上述の通り、破産手続き次第です。
オルタナバンクの関係者ではない破産管財人が進めていますので、オルタナバンク側で見通しは分かりません。
全東信案件の元本を損失として確定できるか?
状況的に元本が戻ってくるとは思えないので、損失扱いにして来年の確定申告で他社の利益と相殺したいということですが。
現時点では元本毀損は未確定です。
戻ってこないというのはあくまでも想像であり、事実としては確定していません。
破産手続きが終了し、案件の運用が終わり、元本毀損が現実となって初めて損失として計上できます。
ですので、現時点では確定申告で損失扱いにすることはできません。
ただ、上記は法的な一般論であり、最終的に判断するのは税務署です。
オルタナバンクでも「所轄の税務署又は税理士にご相談ください」としています。
なお、ネット上の情報は不正確であり、発信者は何ら責任を負いません。
「ネットに損失でOKと書いてあった!」は税務署では通りませんのでご注意を。
プチ解説 元本毀損とは?

自分に都合の良いネット情報を探しても無意味。
損失が確定したら他社の分配金と相殺できるか?
元本毀損が確定した場合は相殺できます。
オルタナバンクの分配金の所得区分は雑所得なので、他の業者の雑所得とプラマイが可能です。
下の例の場合、課税対象が100万円から20万円に減ります。
| 他社の分配金 | 100万円 |
| 全東信案件の損失 | 80万円 |
| トータルの雑所得 | 20万円 |

その分、税金が安くなる!
なお、オルタナバンクは「雑所得に該当する他の所得と損益通算が可能です。」と説明していますが、これは用語の使い方が正確ではありません。
損益通算は異なる所得区分間での相殺のことです。
雑所得同士での相殺は内部通算といいます。
第6報を期待
以上、オルタナバンクの第5報を解説しました。
長期戦を覚悟して待つしかないという状況は残念ですが、オルタナバンクの発信の姿勢は好感を持てます。
今後、破産手続きが終わるまで状況に変化はないでしょうが、月イチペースくらいでの定期報告を期待したいです。

ぜひ第6報を!



















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