ソシャレン、不動産クラファンの分別管理と信託保全

信託保全の安全効果には落とし穴がある|安全な期間は限定的のタイトル画像

分別管理と信託保全はソシャレンと不動産クラファンの安全性を高める仕組みです。

業者のサイトではこれらがあるから安全だとしていますが、必ずしも安全とは言えません

この記事では分別管理と信託保全の仕組みと安全性の限界、注意点を解説します。

タロウさん
タロウさん

過信は禁物です!

 

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この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで500件を超える案件に3億円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

分別管理と信託保全の仕組みと注意点

分別管理と信託保全の仕組みと注意点のタイトル画像

 

分別管理は安全ではない

分別管理とは?

まず、分別管理とは業者の資産と投資家のお金を分けて管理することです。

別々の銀行口座で管理するので両者のお金がごっちゃにならず、不正流用の心配がない。

よって、安全性が向上するとされています。

左野くん
左野くん

別々の口座だから安全だよと。

プチ解説 業者とは?

 

しかし、普通の銀行の口座を使って分別管理する場合、分別管理は安全ではないです。

理由は2つあります。

 

業者が自由に引き出せる

分別管理では業者分の口座と投資家分の口座、2つの銀行口座を作って分けて管理します。

しかし、投資家分の口座の通帳と印鑑を持っているのは業者なので、悪意があればいつでも自由に引き出せるのです。

右田さん
右田さん

好き勝手できちゃうじゃん!

 

業者の倒産時に差し押さえの対象になる

もう1つの理由は分別管理の口座は業者の資産扱いであることです。

このため、業者が倒産すると口座の中のお金は破産管財人に差し押さえられます。

 

業者の倒産の場合、ソシャレン、不動産クラファンともに、1円も戻ってこないことのほうが多いです。

左野くん
左野くん

元本全損…

プチ解説 元本とは?

プチ解説 全損とは?

 

信託保全で安全性アップ

業者が自由に引き出せる、倒産時に差し押さえられる。

分別管理のこれらの問題を解決し、投資の安全性を高めるのが信託保全です。

 

信託保全とは?

ソシャレン、不動産クラファンで信託保全とは、信託銀行を使った分別管理のことです。

みずほや三菱UFJではなく、三井住友信託銀行など信託銀行の口座を使って分別管理をします。

右田さん
右田さん

何が変わるの?

 

業者が自由に引き出せない

信託銀行にお金を預けると、口座ごとに受益者代理人が設定されます。

受益者、つまり我々投資家の代理人で、弁護士などが担当することが多いです。

受益者代理人は口座の動きに異常がないか常にチェックします。

このため、業者が自由にお金を引き出すことはできません。

 

業者の倒産時に差し押さえられない

また、信託口座内のお金は差し押さえの対象外です。

業者が倒産しても差し押さえられません。

 

業者が倒産した場合、口座内のお金は受益者代理人によって投資家に返還されます。

左野くん
左野くん

お金が戻ってくる。

 

業者に自由に引き出されないし、倒産しても差し押さえられない。

これがソシャレン、不動産クラファンで信託保全が安全とされる理由です。

 

信託保全の安全性の限界と注意点

ただし、信託保全は万全ではなく安全性には限界があります。

 

不動産クラファンの信託保全は義務ではない

ソーシャルレンディングは2024年の法改正で信託保全が義務付けられました。

すべての業者が信託銀行を使って分別管理をしています。

右田さん
右田さん

ならば安全。

 

これに対して不動産クラファンで信託保全が義務付けられているのは、2号事業者、4号事業者が募集を行う場合だけです。

大半を占める1号事業者には信託保全の義務はなく、普通の銀行を使った分別管理をしています。

ほとんどの不動産クラファンは信託保全ではないのです。

不動産クラファンを行う不動産特定共同事業者には行う業務によって1号から4号の4種類があります。
1号:募集から物件の運用まですべて
2号:募集の代行(委託案件)
3号:SPC型案件での物件の運用
4号:SPC型案件での募集の代行

プチ解説 不動産特定共同事業とは?

 

委託案件、SPC型案件については、こちらの記事で解説しています。

不動産クラファンの委託案件(2号案件)と注意点のタイトル画像
不動産クラファンの委託案件(2号案件)と注意点
不動産クラウドファンディングには委託案件(2号案件)と呼ばれる案件があります。委託案件はどんな案件なのか、委託案件が必要な理由、注意点と合わせて解説します。
不動産クラファンのSPC型案件と倒産隔離のタイトル画像
不動産クラファンのSPC型案件と倒産隔離
不動産クラファンには業者の倒産リスクがあります。このリスクから投資家を守る仕組みが倒産隔離であり、それを実現するのがSPC型案件です。どのような仕組みでどのような案件なのか、初心者向けに分かりやすく解説します。

 

なお、信託保全を行っている不動産クラファン業者は以下の通りです。

 

信託保全の対象となる期間が短い

信託保全が万全ではない2つ目の理由は、信託保全の対象となる期間が短いことです。

まずソーシャルレンディングでは以下のようにお金が流れます。

  1. 投資家が業者の口座に振込
  2. 業者が信託銀行に移す
  3. 業者が借り手に貸し付ける
  4. 借り手が返済する
  5. 業者が業者の口座に移す
  6. 投資家に返還する

プチ解説 借り手とは?

 

投資家のお金が信託銀行で信託保全されているのは、2~3と4~5の間、それとデポジット口座にある間だけです。

最も長い借り手に貸している間は信託保全の対象ではありません。

プチ解説 デポジット口座とは?

左野くん
左野くん

信託保全は一瞬じゃん。

 

不動産クラファンも同様です。

  1. 投資家が業者の口座に振込
  2. 業者が信託銀行に移す
  3. 1号、3号事業者の口座に移す
  4. 1号、3号事業者が物件を取得、運用
  5. 1号、3号事業者が物件を売却、現金化
  6. 業者の信託銀行に戻ってくる
  7. 業者の口座に移す
  8. 投資家に返金する

 

信託保全されているのは、2~3と6~7の間、それとデポジット口座にある間だけです。

こちらも最も長い運用期間中は信託保全の対象ではありません。

ソシャレン、不動産クラファンともに、信託保全で守られている期間はごくわずかなのです。

右田さん
右田さん

あんまり意味ないよね…

 

分別管理と信託保全への過信は禁物

普通の銀行を使った分別管理はほぼ意味なし。

信託保全も対象となる期間はごくわずか。

そもそも、大半の不動産クラファンは信託保全ではない。

業者の分別管理と信託保全の安全アピールはいささか盛りすぎです。

分別管理と信託保全を過信しないようにしましょう。

タロウさん
タロウさん

お守り程度です!

 

コメント

  1. 通りすがり より:

    安全で無いとしきりに言っておいて、仕組みを理解しようと言われても・・・。

    • タロウ タロウ より:

      ん?
      仕組みを理解しないと安全でない部分に気づかないよ、ってことなのですが。
      分かりにくかったようなら失礼!